南仏の魚のスープ
マルセイユがギリシャの植民地時代から食べられていた魚のスープ。
カサゴなどの小さな魚、鯛などを使って作ります。
野菜はお魚のスープに欠かせないフェンネル、トマト、ネギなどを使います。
通常の作り方はオリーブオイルで炒めた野菜にお魚を丸ごと入れて、ワインを注ぎぐつぐつ煮る。
1時間以上似た後、ざるでこしてしっかり魚の旨みを絞り出し、スープを作る。
でもこのやり方だと、魚の臭みをカバーするための香辛料だったり、長時間煮すぎてパサパサになった魚がいつも気になってしまう。
正直に言えば、残念な味だ。
日本ではお魚の清汁を作るときは、塩を振って臭みをとり、湯引きして綺麗に処理をしてから出汁を取る。
このやり方でスープを作ったら、とっても美味しくできた。
本場のスープドポワソンより美味しい!と言ったらフランス人はきっと機嫌を悪くするだろう。
変えたのは魚の骨、頭で出汁を取るやり方だけで、材料はほとんど同じにして作ってみた。
このスープにはルイユソースが欠かせない。
サフラン、ニンニク、オリーブオイル、パプリカ、唐辛子などが入ったスパイシーなソースをカリカリに焼いたパンに塗り
スープに浮かせる。
チーズをたっぷりかけてじっくり味わう。
<作り方>
材料:鯛一尾1.5kg位のもの、玉ねぎ1個、長ネギ2本、ニンジン半本、セロリ1本、トマト4〜5個、ローリエ1枚、タイムの枝、黒胡椒粒、オリーブオイル、白ワイン
<下準備>
鯛は解体して、頭と骨に塩を振って、1時間以上おく。
身の方は食べやすい大きさに切り、塩を軽く振っておく
<まず鯛の骨、頭で出汁を取る>
- 塩を振った鯛の骨、頭から出たドリップを水で洗い流し、湯引きしておく
- 鍋に湯引きした鯛の骨と頭、5ℓの水を注ぎ、ネギの青い部分、セロリの葉っぱ、ローリエ、タイム、粒胡椒を入れて、20分から30分ほど弱火で煮る。途中アクを掬う。
- スープだけをボールにあけておく
<ミルポワを作る>
- オリーブオイルを熱し、あら微塵にした玉ねぎ、長ネギを炒める
- あら微塵にした、セロリ、塩を加えて炒めていく。
- 角切りのトマトを加え、蓋をしてしばらく煮る
- サフラン、フェンネルパウダー、魚の出汁を加えブレンダーでポタージュ状にする。
- 別のフライパンにオリーブオイルを熱し、鯛の切り身をソテーする
- 5のフライパンに白ワインを注ぎ、蒸し煮する
- お皿に鯛の切り身を乗せ、スープを注ぐ
- クルトンにルイユソースを塗り、チーズを振りかけていただく
<ルイユソース>
材料:卵黄1個、ニンニクのみじん切り1カケ、オリーブオイル大さじ3、パンの白い部分を水に浸したもの(胡桃くらいの大きさ)、サフラン、パプリカ、カイエンヌペッパー、コリアンダー、塩
<作り方>
- 卵黄、ニンニク、パンの白い部分、オリーブオイルおおさじ1をミキサーにかける。
- サフラン、パプリカパウダー、カイエンヌペッパー、コリアンダー、残りのオリーブオイルを少しずつ足しながらミキサーにかける。
- 塩で味付け